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作業療法記録

電子書籍を普及させるためにはiPadを買わなければならない

なぜ電子書籍が素晴らしいか

iPadの利点を述べる前に、電子書籍の意義を述べておこうと思います。

紙の本は電子書籍に比べて、紙の匂い、インクの手触り、目に優しい、落としても容易に破損しない、多少よれても構わなければお風呂で読める、軽い、コンパクトといった数々の利点があります。にもかかわらず、私が電子書籍を勧めるのはなぜか。以下3つ利点を述べます。

収納スペース問題の解決

これが一番大きい。本の重みで床が抜けたり、部屋に入りきらずに別にアパートを借りて書庫としたり、というのは極端な例を抜きにしても、本棚がパンクして泣く泣く古書店へ処分したり、引越の荷物のほとんどが本、といった人は多いはずです。収納スペースを取らないという経済的な利点電子書籍にはあります。

リッチコンテンツ

iPadで採用されたePubという形式は画像や音声や動画を埋め込めます。ということはライトノベルの挿絵が全てカラーになったり、音楽の教科書でタッチすれば音楽が聞けたり、歴史物であれば当時の記録映像が見れたりするわけです。ただの画像にしてもピンチアウトにより拡大表示して細部まで眺めることができたりするわけです。読書体験の革命です。

リッチインターフェイス

iPadには判明してるだけで、文字の拡大縮小、フォントの変更ができます。また、予想できるものとして、しおり、全文検索、Spotlightによる複数書籍にまたがる検索があります。さらに、将来的には、単語を触るだけで辞書が引ける、マーカーで線を引く、タブ切り替えによる並列参照などが期待できます。要は、ソフトウェアアップデートの度に利便性が向上していくということです。


以上納得頂けたでしょうか?

iPadで日本語の電子書籍が読めるの?

そんなこと言っても日本でiBookstoreは未定じゃないか。なるほど、その通りです。
ジョブズのプレゼンを見た人はわかると思いますが、iPadの機能として、ウェブブラウズ、メール、写真、動画、音楽、ゲーム、iWork電子書籍が順に紹介され、とりたてて電子書籍とそのプラットフォーム iBookstore を強調してはいませんでした。あくまでパーソナルコンピューターとスマートフォンの間を埋めるAppleなりの回答といった姿勢でした。しかし、やはり狙いは電子書籍マーケットと見ます。iPodiTunes Storeで音楽事業に乗り出した前例があるからです。なら、なぜ電子書籍を特別にフィーチャーしなかったかというと、やはり先行してるKindleなどを調査して、または、米国以外の出版社との交渉が難航しているなどの理由で、電子書籍の普及は一筋縄ではいかない感触を持っているからでしょう。そこで、ゲームや動画といった他の機能で釣って、普及台数を稼ぎ、そのユーザーベースでもって出版社を説き伏せようという腹積もりではないかと思います。日本語の電子書籍が読めるかどうかはiPadの普及台数にかかっています。

なぜiPadを勧めるのか

Kindleじゃだめなのか?Sony Readerでもいいじゃないか?もっともな話です。以下3点、理由を述べます。

タッチインターフェイス

先の述べた、リッチなインターフェイスにはタッチインターフェイスがかかせません。機能を増やす度にボタンを足していったのでは追いつきませんし煩雑になってしまいます。タッチインターフェイスほど汎用的なインターフェイスはありません。AppleiPhoneで良質なインターフェイスを証明済みです。

フォント

Appleは日本語フォントではヒラギノを擁しており、当然iPadに搭載してくるものと思われます。ヒラギノの美しさはMac OS Xで証明済みです。本を読む上で、美しい字、これは大きなアドバンテージです。

戦力の一極集中

戦略的な問題もあります。先に述べた通り、日本の出版社はなかなか動かず、鍵になるのはiPadの普及台数になります。普及台数の多さをバックに、アップルジャパンも交渉できますし、出版社側も販売予測を立てやすくなります。電子書籍を求める人が各種デバイスに分散しているとこの手法が台無しになってしまいます。じゃあ(Kindle|Sony Reader)一択でもいいじゃないかというかもしれません。なぜ、KindleやSony Readerではいけないかというと、日本語書籍が出るまでの間、暇を持て余してしまうからです。日本語電子書籍が出るまで頑張って英語の本を読む苦行を続けますか? iPadならば、ウェブブラウズ、メール、写真、動画、音楽、ゲーム、iWorkなどの数々の機能を使って楽しむことができます。こういう技術は卵が先か鶏が先かの問題がありますが、Appleは他の機能を餌に普及台数を伸ばしてからアプローチするという非常にクレバーな手段を取ってきたわけです。他の電子書籍デバイスを買ってぼーっと待つより、iPadを買って楽しみながら待とうじゃありませんか。


iPadを買わないことには電子書籍の時代は始まらないのです。


というわけで、以上、電子書籍を普及させるためにはiPadを買わなければならない。おわかりいただけたでしょうか?