iPhone 4 はココがスゴい! 2つのアイデア・2つのシナジー

Appleの製品の魅力はは、ハードウェア・ソフトウェア・インターフェイスの総合力にあると言えましょう。個々の機能では他製品に負けてる部分もありますが、それぞれがシームレスに統合されているので強く美しいと思うのであります。


今回のiPhone 4の発表で、私は2つのアイデア、2つのシナジーを見ました。


任天堂の岩田社長によると「アイデアというのは複数の問題を一気に解決するものである」だそうですが、この「アイデア」がiPhone 4にも散りばめられております。


1つ目のアイデアは、「外周アンテナ」に見ることが出来ます。筐体の横枠をアンテナ兼用とすることにより、「感度の向上」と「内部容積の上昇」という2つの問題を一気に解決しています。マーベラス! さらに付け加えるならば、デザインを少しも損なっていないという3つの課題をクリアしてます。


2つ目のアイデアは、「Apple A4チップの採用」に見ることが出来ます。Apple A4チップは御存知の通り、Appleが携帯端末用にデザインした統合チップセットであります。この極小チップを採用することにより、内部容積が余り、その分、バッテリーサイズが大きくなり容量が40%増しになるそうです。「高速化」と「バッテリー容量の向上」を両立させています。これも「アイデア」ですね。


シナジーというのは相乗効果でありますが、iPhone 4では、デバイスとソフトウェアにまたがってこれを実現しています。


1つ目のシナジーは、「Retina display(網膜ディスプレイ)」と「iBooks」。「Retina display」と呼ぶのは、人間の網膜が認識できる上限 300ppi を超えた 326ppi だからだそうですが、これも単体では、ただ美しいディスプレイで、日本製携帯電話でもありそうです。しかし、iBooksと組み合わせることにより、紙に迫った美しい文字で電子書籍が読めるというユーザー体験が加わります。付け加えるならば、日本語環境ではヒラギノフォントがさらに付加価値を向上させます。フォントに拘るジョブズの執念を感じますね。


2つ目のシナジーは、「HD動画撮影機能」と「iMovie」。ただの「HD動画撮影機能」ならありふれてますよね。しかし、「iMovie」を投入して、携帯電話単体で動画の編集までやってしまおうという態度には、ただただ感服するばかりです。熟練したソフトウェア開発部隊も擁するAppleの独壇場と言えましょう。元来、他人が見て見て!と言う、子供やペットの無編集動画というのは、クソつまんねぇものでしたが、iMovieで編集されているものだったら、なんとか我慢して見れると思います。


と、このようにザッと見回しただけでこれだけのアイデア・シナジーが散見されます。しばらくの間、ハードウェア・ソフトウェア・インターフェイスの総合力において、他社がApple製品を上回るモノを出すのは難しそうです。


要約:iPhone 4 はスゴい!カッコいい!美しい!