DHH の最新インタビュー紹介
bigthink.com というサイトに、7月22日に記録され、8月3日付けで公開された、DHH の現時点で最新と思われるインタビューがあります。ビデオの他、文章に書き起こしたものがありますので、英語の聞き取りが出来ない人も、読んで内容を把握することができます。
DHH らしい、キレのあるインタビューなので、おもしろいですよ。
以下、プロフィールと各章のタイトル&サブタイトルと質問だけ翻訳・紹介しておきます。各章にリンクを貼ってありますので、質問を読んで気になる部分だけ読みに行くとかでもいいんじゃないでしょうか。
意訳なので保証はありません。「()」は私の注です。
プロフィール
ディヴィッド・ハイネマイヤー・ハンソン(以下 DHH)はデンマーク人のプログラマで、オープンソース・ウェブアプリケーションフレームワーク Ruby on Rails のクリエイターだ。彼はまた、ウェブソフトウェア開発企業 37signals のジェイソン・フリードのパートナーでもある。2005年には、Ruby on Rails 作成者として、グーグルとオライリーの賞、ハッカー・オブ・ザ・イヤーに輝いた。彼とフリードはまた、共著で「Rework」(邦訳:「小さなチーム、大きな仕事」)を著し、ニューヨーク・タイムズベストセラーに選ばれた。「Rework」では、インターネット時代のビジネスの生産性を上げる秘密が書かれている。






Ruby は コーディングというよりも、人間の思考に近い
DHH は PHP と Java にうんざりしていた。もうほとんど完全にお手上げだった。しかし、Ruby に出会い、全てが変わった。
よいプログラミングは、よい文章を書くことのようだ
「Ruby が共に働く上で特別になる一番大きなポイントは、数行のコードに収められるとても大きな表現力だ」と DHH は言った。
「純粋な」プログラマなんていない
Ruby on Rails のようなアプリがウェブアプリを作る敷居を下げた。プログラマの中には「不潔な大衆」が「美しく、素朴なプログラミングコミュニティ」にはびこったと愚痴る者がいる。DHH はそんな態度は「でたらめ」だと考える。
- Q: Rails は、ウェブアプリを作るのに、技術的な専門的知識の必要性を下げました。専門的知識はもう重要でない?
- Q: プログラミングに関して、どうやったらシンプルになる?
Rails 3が来る!
DHH は昨年 Rails と Merb をマージした。初期の「口論」にもかかわらず、協働の成果—Rails 3—はリリース間近だ。
Microsoft は重要でない
「彼らは僕のすることと何の関係もない」とソフトウェア界の偉人 DHH は言う。しかし、彼は、結集して対抗する「邪悪な帝国」がもはやないのが、なんとなく寂しいと認める。
なぜ、全てがクラウド中心に動いてはいけないか
クラウドコンピューティングは、他を排除する選択ではない。我々は確かに、あるタスクのためにはウェブのすばらしい協調の可能性を利用すべきだが、他のタスクのためには「ローカルの、モダンなコンピューターの、すばらしいグラフィックの力、コンピューティングの力」を利用すべきだ。
- Q: 今のトレンドはクライアントサイド・アプリケーションの方へ向かっています。しかし、Rails は基本的に、サーバサイドを扱っています。Rails は、持続するために、進化する必要がある?
- Q: クラウドコンピューティングが、完全に引き継ぐ?
Apple の App Store は「クソの倉庫」
DHH は Apple の製品を愛している。しかし、iPhone アプリのプログラミング言語の制限方針は「ファシストの行動」だと言う。
オープンソース開発とビジネスの両立方法
オープンソース開発と自分自身のビジネスを成長させることのバランスを取る最も良い方法は、2つを合体させることだ、と DHH は勧める。「自分のビジネスに必要なことを、(オープンソースソフトウェアの)機能として実装している」
- Q: オープンソースソフトウェア開発と自身のビジネスを発展させる必要と、どうやってバランスをとっているのですか?
- Q: 開発者は、オープンソースとプロプライエタリの間で、どう道筋をつけるべきだと思いますか?